297 ペルソナの「作り方」

ホームページを活用してマーケティング活動をされている皆さんは、 “ペルソナ”という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

商品の販売をねらった購入層を指す”ターゲット”と異なり、ペルソナは名前や年齢などのプロフィールから趣味嗜好や仕事内容まで、具体的な人物像を作り上げていきます。

しかし、実際にペルソナを考え出すと難しいですよね。自社にとって都合のよい人物像を作っても、それでは成果には結びつきません。

そこでは今回は、ペルソナの「作り方」についてお話していきます。

◆ペルソナの基礎知識

ペルソナとは、自社の商品やサービスを利用する重要なユーザーとして定める架空の人物を指します。顧客像を明確にすることで、集客や販促などの戦略を考える起点となります。

ペルソナでは、名前や性別、年齢などのプロフィールだけでなく、趣味や生活スタイルなど、具体的な人物を作り上げていきます。

ペルソナを作るメリットをまとめると以下の3つとなります。

1)プロジェクトのメンバー間で、共通した認識を得られる

プロジェクトのメンバー間で顧客の人物像の認識がずれていると、無駄な作業が発生する可能性が増します。ペルソナを設定することで、効率よくプロジェクトを進行することができます。

2)ユーザーのニーズを満たすことができる

実在する人物のように詳細に設定するペルソナ。そのニーズを満たす商品(サービス)を考えることによって、他の多くのユーザーのニーズを満たすことにつながります。

3)時間、コストの削減ができる

ペルソナを設定することによってユーザー像が明確になると、プロジェクトの方針を的確に定めることができます。そのため、作業時間や施策に関わるコストを削減することができます。

◆ペルソナを作る3つの手順

1)ペルソナに関連する情報を集める

まずは、ペルソナを設定するための情報を集めます。 ペルソナは、実在の情報をもとにしたものです。都合のよいユーザー像を設定してはいけません。顧客アンケートや実際に話を聞いたり、行動観察、あるいは自社サイトを分析して、リアルな情報を集めましょう。

集める情報は・・・

プロフィールに関する質問

性別、年齢、学歴、家族構成、収入、地域、休日の過ごし方 など

仕事に関する情報

業種、役職、会社の規模、仕事の内容や役割、1日の過ごし方 など

目標や課題

目標、現状の課題や悩み など

よく使う情報収集の手段

Webサイト、SNS、雑誌、テレビ、利用端末の種類と利用時間 など

購買に至るまでの情報収集や検討手段

オンライン、店頭、代理店、購買決定までのフロー など

2)集めた情報をもとに箇条書きでペルソナを作る

集めた情報を箇条書きに整理すると、そこから派生して考えられる情報も追加していきます。

年齢や職業、悩みがわかると、さらに原因や要望、購入プロセスなどの情報を追加することができます。 具体的な名前を付けたり、写真を付けると人物像がより明確化できます。

3)箇条書きの情報にストーリーを肉付けする

個条書きした情報を実在する人物のようにストーリーを肉付けして、ペルソナを作り込んでいきます。

    • これまでの経歴
    • 現在の生活の様子・悩み(ニーズ)
    • 目標とする未来

これらを具体的に文章として書き起こしていきます。 どこまで詳細に書くかは場合にもよりますが「こういう人いる!」と、リアリティを感じられる設定になるようにしましょう。

まとめ

今回は、ペルソナの「作り方」について、解説しました。 架空の人物だからといって都合のいいお客さまを思い描くのではなく、リアルな情報を集め自社の顧客像を明確にしていきましょう。