自社のコンテンツやメルマガを作成する際に、送り仮名の表記がバラバラになったり、英数字が半角や全角になったりしていませんか?
文章の表記は統一されていたほうが読みやすく、信頼感を与えることができます。
ですから、なるべく表記は統一するようにしましょう。
そこで、今回は文章の表記を統一するポイントについて解説します。
◆表記ゆれはなぜ起こるか?
たとえば、「もうしこみ」という言葉ひとつをとっても、「申込み」「申し込み」「申込」「申しこみ」など、さまざまな表記があります。
これらが文章内やコンテンツによって表記がバラバラですと、どこか頼りない、落ち着かない印象を与えてしまいます。
こうした表記ゆれが起こる理由は、日本語として、これが正解、不正解といった「絶対的なルール」が存在しないことにあります。
ひとつのサイト内でも、複数のライターによってコンテンツを作成している場合、表記ゆれが起こる可能性が高まります。
そこで、新聞社など各メディアは、日本新聞協会の「新聞用語集」に準拠したハンドブックを採用しています。
たとえば、「記者ハンドブック 新聞用字用語集」「NHK漢字表記辞典」「朝日新聞の用語の手引」などです。
表記ルールは自社で設定すればよいのですが、表記に迷った時のために、「記者ハンドブック」などを一冊そばに用意しておくとよいでしょう。
作成した文章は目視による最終確認を絶対に行いましょう。
◆主な表記統一のポイント
それでは、表記を統一するために気をつけておくべきポイントを紹介しておきます。
1)漢字のとじ・ひらき
「犬/いぬ/イヌ」「漫画/マンガ/まんが」「改竄/改ざん」など
漢字をひらがなで表記することを「ひらく」と表現します。
難しい漢字はひらがなで表記した方が読みやすく感じられます。
ただし、難しい漢字以外でもひらくことの多いパターンもあります。
形式名詞、副助詞、接続詞、副詞などからいくつか抜粋すると、
こと(事)・もの(物)・とき(時)・ところ(所)・ため(為)
など(等)・まで(迄)・ほど(程)・くらい(位)・および(及び)
すなわち(即ち)・すでに(既に)・ぜひ(是非)・さまざま(様々)
すべて(全て)いたします(致します)・いただく(頂く)
などが、あげられます。
2)文体のトンマナ
「~です・~ます/~だ・~である」「わたしは~/弊社は~」
「よろしくね/よろしくお願いいたします」など
書き手の視点を統一し、ターゲットに対して相応しいトーン&マナ―を選びましょう。これを誤ると、読み手に失礼な印象を与えかねません。
3)送り仮名
「行なう/行う」「表わす/表す」「問い合わせ/問合わせ/問合せ」
「取り扱い/取扱い/取扱」「見積もり/見積り/見積」など
送り仮名も表記ゆれの起きやすいので、ルールを決めておきましょう。
4)長音(ー)の表記
「バラエティ/バラエティー」「サーバ/サーバー」
「ブラウザ/ブラウザー」「ドライバ/ドライバー」など
文化庁の「外来語の表記」では原則的に、長音は長音符号「ー」を用いるよう書かれています。特に理由が無ければ長音符号を使うことをお勧めします。
5)年や金額の表記
「15,000円/15000円/1万5千円/一万五千円/¥15,000」
「2020年/20年/’20/令和2年/R2」
さまざまな表記がありますが、どの表記を使用するか決めておきましょう。
6)全角と半角
「HP/HP」「12345/12345」「WEB/WEB/Web/Web」
2文字までは全角、3文字以上の場合は半角にするなど、表記ルールを決めておくと表記ゆれが起こりません。
まとめ
文字コンテンツの作成では、表記ゆれは起こりやすいものです。
表記ゆれの多いコンテンツは、読みにくく、コンテンツの信頼感を損なう可能性があります。
コンテンツを作成する場合は、自社コンテンツのルールをあらかじめ決めておくと、書き手によって表記がバラバラになることを防ぐことができます。
これまで表記ゆれを気にしていなかった方は、ぜひ表記を統一してみてくださいね。