昨年から続く新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、ビジネスにおける営業活動も大きく様変わりしました。
特に店舗型ビジネスなどの接客では、ニューノーマル(新しい生活様式)に対応した取り組みが求められるようになり「オンライン接客」が急増しました。
今やオンライン接客は、コロナ対策だけでなく、遠方に住む人や来店する時間のない人への接客方法の選択肢のひとつとしても広がっています。
とは言え、まだよく知らない方も多いのも現実です。
そこで本記事では、「オンライン接客」についてわかりやすく解説していきます。最後までお読みいただき、ぜひ今後の参考にしてください。
◆オンライン接客とは?
オンライン接客とは、簡単にいうとインターネットやIT技術を利用した接客を意味します。本来であれば店舗の窓口しか対応できなかった業務もオンライン接客の仕組みを導入すれば対応が可能になります。
オンライン接客のポイントは以下のふたつ。
- 店舗に来なくても同水準の接客を提供する
- お客さんの好きなタイミングで接客できる
この2点を押さえると、店舗とオンラインを掛け合わせた魅力のある施策になります。お客さんにとっては、お店に行かなくても接客してもらえるという手軽さは魅力的であり、購入にも繋がりやすくなります。
◆オンライン接客の3つのフェーズ
オンライン接客には、3つのフェーズに分けることができます。
それは、来店前、来店中、来店後です。
1)来店前の「オンライン接客」
コンテンツの種類:記事、動画、画像など
媒体:ブログ、SNS、自社サイトなど
対象:1対多くの人
コミュニケーション:一方向 ※コメント返しあり
役割:集客 ※訪問者数アップさせること
TwitterやInstagram、LINEといったSNSや自社サイトを通じて情報提供することもオンライン接客の重要なフェーズです。
まずはお客さんが来店するキッカケをつくるための接客を始めます。
お客さんが普段利用しているSNSを利用すれば、気軽に話しかけてもらえたり、親近感を高めたりするのにも有効です。またSNSを通じて大多数の人にお知らせを送ることもできます。
2)来店中の「オンライン接客」
コンテンツ形式:チャット接客、ライブ配信、ビデオ接客など
媒体:SNS、自社サイト、チャットツール、Zoomなど
対象:1対1、1対多くの人
コミュニケーション:双方向
役割:接客 ※問い合わせ、資料請求、商品の販売など
不明な点や悩みに対してオンライン上でアドバイスを送り、購入のサポートをします。
ホームページなどに小さく表示されるチャットスペースを利用した有人チャットやチャットボットによる接客は、直接の電話やメールで問い合わせるよりも敷居が低いのがメリットです。
ライブ配信では、Instagramのライブ配信機能「インスタライブ」が主に活用されています。
Zoomなどを活用したビデオ通話によるオンライン接客では、実店舗の店員や窓口担当者とお客さんが直接コミュニケーション取ることができます。しっかりと話を聞きたいお客さんにとっては有効な方法です。
3)来店後の「接客」
コンテンツ形式:商品情報、自社サイトの情報など
媒体:SNS、メルマガなど
対象:1対1
コミュニケーション:一方向
役割:アフターフォロー、資料請求、商品の販売など
接客で購入に至らなかった場合、その後の購入をスムーズにするための情報をSNSやメールによって提供します。店頭の商品の情報をオンラインで見て購入しやすくなります。
◆施策にはバリエーションが必要
オンライン接客には、複数の方法がありますが、「どれがいい?」ということは一概にいうことはできません。商品✕お客さんのニーズに合わせてバリエーションを複数用意することが効果的です。ひとつだけに執着しても大勢のお客さんのニーズには応えられません。まずは、できるところから広げていくことをお勧めします。
まとめ
今回は、オンライン接客の概要と各フェーズでのコンテンツについて解説しました。新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに注目度の高まったオンライン接客ですが、今後の営業活動においては重要な施策のひとつとなっています。
既に大手百貨店や不動産、アパレルといった業界でも次々と取り組みがひろがっています。自社が今対応できるものを検討して、施策を始めてみてはいかがでしょうか?