224 商品紹介ページを作る(その2)

前回は、「商品紹介」の基礎編と題して、商品紹介をする際に、購入者の立場に立って、ベネフィット(=商品が購入者にもたらすメリット)を示す重要性について解説しました。

今回は、ストーリーを活用して、「商品紹介」をより充実させる方法について解説します。

◆商品にこめられた「ストーリー」を書く

「ベネフィット」をきちんと書くことが大切だとお伝えしましたが、さらに商品にこめられた提供者側の「ストーリー」を加えることによって、独自の付加価値を生み出すことができます。

商品にまつわるストーリーは、商品ごとに異なります。
つまり、ストーリーには、その商品にしかない唯一無二の価値を生み出す力があるのです。

商品にまつわるストーリーの具体例としては、

  1. 商品開発のきっかけ
  2. 開発の苦労やこだわり
  3. 商品の開発者の熱い思い

といった内容です。

例えば、1斤100円の特売の食パンと1斤1000円の高級食パンが隣り合わせで売られているとします。
通常であれば、100円の食パンの方が売れるはずですよね。

ところが、スーパーで売られている食パンの何倍も高価な高級食パンの店舗の前には連日行列ができている現実もあります。

その理由は、ストーリーの「あり」と「なし」が大きく関係しています。

100円のパンには、
「安くておいしい食パン」

1000円のパンには、
「仕込みの水は富士山の天然水を使い、
職人が1つひとつ丁寧に焼いた耳までおいしい食パン!
店主が10年間試行錯誤して開発した究極の食パンが完成」

といった内容の商品紹介が書かれていれば、ストーリーが示された、一斤1000円の食パンを選ぶ人が出てくるのです。

このように短い商品紹介であっても、商品にストーリーを持たせることは十分可能です。自社のホームページでは、ある程度ボリュームのあるコンテンツを掲載できると思いますので、より充実したストーリーを語ることができます。

さらには、商品のストーリーに共感した顧客は、SNSなどを利用して商品のストーリーを拡散してくれるかもしれません。

◆共感と興味が持てるストーリーを

このように、商品にまつわるストーリーは、購入を検討している訪問者が興味を持ち、共感できるものでなければなりません。

ですから、ターゲットとなる層に実際にストーリー読んでもらったり、話してみて、いちばん共感してもらえるものを選びましょう。

共感されるストーリーがあれば、少しくらい価格が高くても、購入して頂けるチャンスは高まります。

モノがたくさんあふれている現代では、商品やブランドの裏側にあるストーリーが選ばれる決め手となるのです。

◆訪問者に伝えるには順番が大切

商品紹介の要素「特徴や仕様」「ベネフィット」「ストーリー」。
これらの情報は、ホームページの訪問者に対して、どのような順番で、伝えるのがいちばん効果的なのでしょうか?

商品紹介の順番は、下記のように訪問者に伝わるのがベストです。

  1. 自社商品のベネフィットを知らせる
  2. ストーリーを見せ、付加価値と納得感を与える
  3. 商品の特徴や仕様によって情報を補足する

まずは、自分に必要な商品であると感じてもらい、共感してもらうこと。
特徴や仕様は、購入を決断するにあたっては思いのほか重要ではありません。

◆まとめ

今回は、商品に込められたストーリーを示して、共感を得る方法について解説しました。

モノがあふれる現代では、消費者が数多くの選択肢に迷いやすいものです。
ストーリーによって共感を与えることができれば、選ばれる決め手になるでしょう。

ぜひあなたの商品のストーリーを書いてみましょう。

次回は、「商品紹介」の動画活用編をお送りします。