110 自社のホームページの表示速度を改善する方法

みなさんは、自社のホームページを評価・改善する際に どのような指標を参考にしていますか?

アクセス数や検索順位だけでなく、 表示速度もホームページを評価するうえで有効な指標です。

特にスマホユーザーを意識したモバイルサイトの表示速度は これまで以上に重要になってきました。

Googleが提供する各種ツールを使えば、 表示速度を計測できるだけでなく、改善すべきポイントがわかります。

今回は「Googleの無料ツールを使って表示速度を改善する方法」 について解説します。

◆ホームページに表示速度が求められる理由

そもそも、なぜホームページの表示速度が重要なのでしょうか。 ホームページが表示される時間が、 数秒間違うだけでなにが問題なのでしょうか――。

1)直帰率が上昇し、コンバージョン率を下げる

Googleが発表した記事によると、 モバイルユーザーがスマホを検索する際の 1 回の接触あたりの時間は、平均わずか 1 分ほどだそうです。

つまり、ほとんどの場合、 約1分間で目的を完了しようとしているのです。

また、表示速度が3秒のホームページは、 1秒で表示されるホームページに比べると、 直帰率が50%も上昇する、といった調査結果が発表されています。

ですからファーストビューを表示するだけで10秒を超える ホームページは、いくらコンテンツを充実させてもなかなか コンバージョン率は上がりませんよね。

2)表示順位を下降させる(SEOへの悪影響)

表示速度は、Googleの検索順位にも影響を与えます。 表示速度が遅ければ「ユーザーの利便性を損ねている」と 判断されてしまい、表示順位を落としてしまう可能が高まります。

表示順位が上がらなければ、自然検索によるアクセス数を 伸ばすことは困難でしょう。

◆表示速度の計測方法

Googleでは、ホームページの表示速度を診断・計測するのに たいへん便利なツールをいくつか提供しています。

1) Google PageSpeed Insights

Googleが提供している、無料のWebサイト表示速度診断ツールです。 調べたいURLを入力してクリックすると、モバイル・PCのそれぞれの ページパフォーマンスを診断してくれます。

また、改善できる項目と短縮できる時間(推定)も表示されますので、 そのポイントを参考に対策をはかると良いでしょう。

また100点満点で表示スコアを採点してくれますので、 一目で対策が必要なページかどうかがわかります。

▼Google PageSpeed Insights https://developers.google.com/speed/pagespeed/insights/

2)Googleアナリティクス

Googleアナリティクスでは、サイトの各ページの表示速度を 一覧で表示することができます。

サイト内の平均読み込み時間の計測方法は、 Googleアナリティクスにログインし左メニューの「行動」→ 「サイトの速度」→「サマリー」の順で確認できます。

提案のリンクをクリックすると、PageSpeed Insightsの 分析結果を表示することもできます。

▼Googleアナリティクス https://marketingplatform.google.com/about/analytics/?hl=ja

3)TestMySite

こちらもGoogleが提供している表示速度計測ツールですが、 モバイルサイト専門のものです。 URLを入力してクリックすると1分ほどで計測してくれます。

3G回線での読み込み時間、訪問者の推定離脱率、 同じ業種サイトとの比較や修正により短縮できる読み込み時間を 簡単に診断できる便利なツールです。

▼TestMySite
https://testmysite.withgoogle.com/intl/ja-jp

これら3つのツールを使えば、 自社のホームページの改善が必要なページを把握したり、 他社サイトと比較をして、どこを改善すべきか把握できます。

◆表示速度を改善するポイント

実際にホームページの表示速度を速める方法は、 大きくは以下の3点です。

  • 画像の最適化
    画像ファイルのデータ容量は表示速度に影響します。 使用するサイズにあわせトリミングを行い、 最適なフォーマット(GIF、JPG、PNG)で保存しましょう。
  • ファイルを軽量化
    htmlやCSS、JavaScriptなどのファイルサイズを軽くするのも 表示速度を改善するのに有効です。 適切に圧縮するなどして軽量化をはかりましょう。
  • HTTPリクエストの回数を削減
    画像やCSS、JavaScriptの数を増えるほど、 通信量が増えるためにページの表示速度は遅くなります。 ページの表示速度が「遅い」と診断された場合は、 ファイルの読み込み数を減らす施策を打ちましょう。

今回は、表示速度の計測法と改善策について解説しました。 これまでホームページのアクセス数ばかりに 気を取られていた方は、ホームページの表示速度にも気を配りましょう。

ホームページが「遅い」と評価されたホームページでは、 表示速度を改善するだけでアクセス数も伸びるかもしれません。

今回ご紹介したツールは、いずれでも無料で利用できますので、 ぜひいちど使ってみてくださいね。