100 検索意図を意識してホームペー ジを見直してみよう

さて、今回は「検索意図を理解してホームページの売り上げにつなげる方法」についてお話します。

「検索サイトからのアクセスはあるけれど、購入 や資料請求などの行動に結びつかない」というご 相談をよくいただきます。

そういう場合は、検索意図を意識してホームペー ジを見直してみましょう。

改善のヒントがきっと見えてきます。

◆検索意図とは、ユーザーの探している答え

検索意図とは、ユーザーがどういう目的をもって 検索をしているかということです。

たとえば「プリンター」というキーワードを検索 する人は、どういう人でしょうか。

もちろん様々な人が様々な理由で検索するキーワ ードですが、いちばん多いのは新しくプリンター を購入しようとしている人です。

それをかんたんに確認する方法があります。

あるキーワードをGoogleで検索すると、自動的 に関連の高いキーワードの組み合わせを提案して きます。これを、サジェスト機能といいます。

サジェスト機能により提案された組み合わせを見 てみると、「プリンター ランキング」「プリン ター 選び方」「プリンター 比較」が上位に並 んでいます。

「プリンター 比較」というキーワードで検索す る人は、プリンターを比べたいわけではありませ ん。プリンターを購入するという目的を達成する ために、プリンターを比較したいのです。

これが検索意図です。

つまり彼らは「どのプリンターを買えばいいのか」 という問いに対する答えがほしくて検索している ということです。

◆検索意図によっては購買行動につながらない

さらに「プリンター」の関連キーワードを探して みると「プリンター インク」「プリンター エ ラー」というキーワードがあります。

こちらのキーワードで検索する人は、プリンター を買いたい人ではありませんね。

すでにプリンターを持っていて、何らかの問題が 発生した人です。

ある人は「プリンターの型番にあうインクカート リッジ」を探しているかもしれませんし、またあ る人は「プリンターのインクをなるべく安く買う 方法」を探しているかもしれません。

しかし、少なくとも彼らは新しいプリンターを近 々買う予定はないでしょう。

もし、あなたが新品のプリンターを売る仕事をし ているとするならば(実際には、プリンターを売 っている人はインクも売っているでしょうが)、 「プリンター インク」で検索してくる人よりも 「プリンター ランキング」で検索している人を 集めたほうが、直接売り上げにつながりやすいと いうことです。

◆検索意図とホームページの目的が合わない例

たとえば、腰痛に悩んでいる人がいるとします。

「腰痛」で関連キーワードを探していくと、大き く分けて

  • 運動系 (「筋トレ」「体操」「ジム」など)
  • グッズ系 (「マットレス」「椅子」「抱き枕」など)
  • 治療系 (「漢方」「マッサージ」「ツボ」など)

に分類できそうです。

どれも目的は「腰痛を改善したい」が検索意図と いえるでしょう。

ただし、検索意図によって「どうやって改善した いか」が異なります。

ホームページからの集客を増やしたいと考えてい る治療院が、ホームページ上で腰痛にとても聞く 簡単な体操の情報を出しているとします。

そのページには「腰痛 体操」で検索サイトから アクセスが集まるようになってきました。

ユーザーにとっては、検索意図を満たすとても有 用な情報です。

しかし、治療院にとっては、このページからすぐ に来院につなげるのは難しいといえます。

なぜなら、そのユーザーは「身体を動かすことで 腰痛を改善したい」と考えているからです。

◆ホームページで行動してもらう動線を考える

この体操の情報は、無駄なコンテンツなのでしょ うか?

いいえ、アクセスを集めることのできるコンテン ツは、サイト全体の信頼度をあげてくれる大切な コンテンツです。

ただし、このままではもったいないですね。

そういう場合は、このコンテンツから、行動につ なげるための動線を考えましょう。

たとえば、メルマガに登録してもらって、腰痛改 善のヒントとともに治療院の情報に定期的に触れ てもらうという方法があります。

ただ「メルマガに登録してください」というだけ では、なかなか行動に結びつきません。

「メルマガ登録特典として、体操をするときに心 がけたいポイントを丁寧にまとめた資料がダウン ロードできます」というような工夫があると、よ り行動につながりやすくなります。

◆自分のホームページを確認する

検索意図とユーザー行動の関係性が見えてきたら、 実際に自分のホームページについて調べてみまし ょう。

調べる手順は次のとおりです。

  1. Googleのサジェスト機能で、自分の商 品・サービスについてどんな関連キーワードがあ るのかを調べる
  2. Googleのサーチコンソールで、自分の ホームページがどんな検索キーワードに関連づけ られているかを調べる

◆Googleサジェスト

関連キーワードを調べるには、最初はGoogleで 地道に検索してみるのがいいでしょう。

関連キーワードだけでなく、その検索結果も見ら れます。

また、関連キーワードを一覧で表示してくれるツ ールもありますので、慣れてきたらこちらを利用 してみるのもいいでしょう。

▼関連キーワード取得ツール
http://www.related-keywords.com/

◆Googleサーチコンソール

自分のホームページが、どんな検索キーワードで 何位に表示されているのか。ユーザーが、どんな キーワードで検索してアクセスしているのか。

それを調べるには、Googleが無料で提供してい るサーチコンソールというツールを使います。

◆検索意図を考えるときは想像力を働かせる

紹介したツールで、関連キーワードや実際の検索 キーワードを知ることはできます。

しかし、いちばん大切なのは「そのキーワードで 検索してきた人が、いったい何を求めているのか」 という部分です。

これは、データの表には出てきません。

データを分析し、その奥にあるものを想像力を使 って考える必要があります。

慣れるまでは難しく感じるかもしれませんが、試 行錯誤しているうちにどんどん読み取れるように なりますので、ぜひチャレンジしてみてください ね

また、Googleのアルゴリズム(検索の仕組み) は、ときどき大幅に変化します。

半年ごと、1年ごとなど、ある程度定期的にキー ワードや順位を確認するとより効果がありますよ。