067 サービス・価格決定の6つの考え方(その1)

さて今回は、サービスプランや価格決定で迷ったときに参考にしたい考 え方をご紹介します。

新しい商品を出すとき、あるいは既存の商品を見直すとき、サービスプ ランや価格はとても大事な戦略のひとつです。

サービスプランや価格決定で参考にしたい考えかたは、全部で6つあり ます。

  1. 安い買い物がしたいのではなく「よい買い物」がしたい
  2. 「高い」「安い」は相対的に判断される
  3. 高い商品を売っている企業の商品は高品質に見える
  4. 「高い」「安い」の判断材料は、売り手側から与える
  5. 松竹梅の法則を活かす
  6. 価格は変わらなくても、見せ方で売れ行きは変わる

一度にすべてご紹介するのは難しいので、3回にわたってお伝えしてい きましょう。

今回は6つのうち2つをお伝えします。ぜひご一読ください。

◆1.安い買い物がしたいのではなく「よい買い物」がしたい

「コスパ」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。 コストパフォーマンスの略で、女性向けの雑誌などではよく見かけます。

例えば、低価格で効果の高い化粧品は「コスパ抜群の優秀コスメ」とい うような紹介のされ方をします。

ハイブランド化粧品の半額で、同じ効果を得られる化粧品があったら、 ほとんどの人が安い方を選ぶでしょう。

「コスパの良い」商品なら、周囲の人にも勧めたくなるものです。

ただ低価格ではなく、価格から得られる満足感が高いかどうか。それが 重要です。

人はただ安い買い物がしたいわけではありません。「こんなによい商品 が安く買えた」という満足感も得たいのです。

◆2.「高い」「安い」は相対的に判断される

人は価格について検討するとき、単純に○円以下は安い、○円以上は高 い、と金額の大小だけで判断はしません。

比較対象となるものが何かによって、値段に対する感覚は変わります。

例えばスーパーやコンビニで買い物するときは、10円単位でも節約し たくて、値引シールのついた商品を選んだりクーポンを使ったりする 人がいたとしましょう。

ところがこんな節約をする人でも、200万円以上する車を買うときに は、10万円以上するオプションでもあまり高いとは感じずに一緒に購 入することもあります。

また、

  • 最初から、5,000円と提示されている商品
  • 1万円から、5,000円に割引きされている商品

では、同じ値段でも後者のほうが安く感じられます。

値段の「高い」「安い」は相対的に判断されることを意識して、サービ スプランや値段を検討しましょう。

いかがだったでしょうか。
ただ単に価格を安くすれば、商品やサービスが売れるわけではありませ ん。

その商品に値段以上の価値があるのか、値段以上の満足感が得られるの かが大切です。

このことを念頭に置いて、自社商品・サービスの適正価格を探ってみて ください。

次回は引き続き、サービスプランや価格決定で迷ったときに参考にした い考え方をご紹介していきます。ぜひお楽しみに!