Ⅰ-2-3) HP制作会社の選び方ポイント②

専門用語を使わず、経営者の言葉で説明してくれるか

WEBデザイナーというのは職人気質の人が多いため、お客さんと話すときに「専門用語」を多用しがちです。またインターネットには詳しいものの、「ビジネス」に関する知識に乏しい人が多いため、「ビジネス用語」で話すことに慣れていません。

一方、あなたが満足できるホームページを業者に作ってもらうために、最も大切なことは「業者とのコミュニケーション」です。ホームページ制作の過程においては、あなたの意見を業者に伝えながら、同時に「インターネットの専門家」としてホームページ制作会社から様々なアドバイスをもらうことになります。あなたと業者とのコミュニケーションがうまくいかないと、あなたが望むようなホームページは決して完成しません。

ホームページ制作会社で働くWEBデザイナーは人付き合いが苦手な人が多く、孤独に黙々と仕事をします。普通のビジネスマンはチームとして仕事をするのに慣れていますが、彼らWEBデザイナーはグループで仕事をするのが苦手な人が多くて、お客さんとのコミュニケーションを「できれば避けたい」と考えています

またホームページデザインに対する「自分のこだわり」を大切にする傾向が強く、そのためお客さんから意見されるのを嫌う人が多いのです。

「素人に口出しされると、せっかくのデザインがおかしくなる。文句を言わずに、俺の言うことを聞いていればいいんだ」。心の底でこんな風に考えているWEBデザイナーは少なくありません。

こうしたタイプの担当者にあなたがホームページ制作を依頼した場合、あなたはコミュニケーションを取るのに大変苦労します。

質問したり意見したりすることを、先方が嫌いますから、あなたは何となくその業者と話をするのが気が進まなくなってきます。そして結果的に、あなたが思っていたのとは似ても似つかぬホームページが出来上がることになるのです。

またホームページを初めて制作する社長さんの場合、インターネットの専門家であるホームページ制作会社に、様々なアドバイスや提案を求めることになると思います。

ところが多くのWEBデザイナーは、経営者のITレベルにあわせて、「経営者にわかる言葉」で説明するのが苦手なため、なるべく説明を避けようとします。

また説明してくれたとしても、「技術的な専門用語」のオンパレードで、社長さんにはその言葉がよくわからずにチンプンカンプン、ということも少なくありません。

こんな事態にならないためには、先方の担当者が社長さんのレベルに合わせて、専門用語を使わずに説明してくれるかどうかを契約前にチェックしましょう。

また提案書やパンフレットがわかりやすく書かれているかもチェックしておきましょう。たとえばパンフレットにこんな文言が書かれていたら、その業者は要注意です。

「我々はインターネットというサイバースペースにおいて、御社のビジネスモデルの高度化に貢献したいと考えています。次世代WEBテクノロジーを活用したコミュニケーションホームページこそが、御社に必要なのではないでしょうか。」

耳慣れないカタカナ用語を並べているだけで、中身が何もない文書ですね。こうした資料を出してくる業者は避けた方が無難だと思います。

契約前に「経営者にわかる言葉」で説明できない業者は、契約後も同じことの繰り返しです。わけのわからない説明を行うか、まったく説明しないかのどちらかになりがちなのです